■マーテルデイ病院で再診
6/25に手術を受けてから2週間経った。
この日は再診。朝からマーテルデイ病院へ行かねばならない。
スリーマからマーテルデイ病院へ乗り換えなしで行けるバスは、確か一本しかないのと朝は通勤通学でバスの乗車も多いだろうと、タクシーで行くことを勧められた。
先日、街のPharmacy薬局のクリニックの診察の受け方を書きましたが、国立マーテルデイ病院は異なる方法です。
▼マーテルデイ病院で外来再診の使い方
①前日までに再診予約票が郵送(またはSMS)で届く
②指定日の時間までに、指定された診察場所に行く。
※持参物1.①の予約票、2.紹介状(他の病院からのがあれば)、3.IDカードorパスポート、4.病院のスケジュール帳(ない場合は不要)
③呼ばれるまで待合スペースで待機
④名前・予約日時・担当先生を呼ばれたら、診察待合室へ
⑤Billing Section精算所へ予約票を持って行き、先に支払いを済ませる
⑥支払い済「Paid」のハンコが押された用紙と領収書をもらい、再び④の診察待合室へ
⑦名前を呼ばれたら診察室へ入る
⑧診察を受ける
⑨再再診が必要な場合は、受付で予約を取ってから帰る
※⑤の支払いは、②の前までに済ませておいてもよいのかもしれません。


私の予約時間10:20から、実際に診察を受けられたのは12:40。
2時間20分待ち!
ホストから「10:20予約なら、昼になる可能性もある。長時間待つから本やスマホ、食べ物などを持参する方が良い」とアドバイスを受けていた。
その待ち時間の長さを実際の時系列でご紹介します。
▼10:20
「9:40アポの誰々さん〜」とコール。すでに40分遅れ
呼び出しは、基本的に「①予約時間②担当先生③予約者名」の3点を呼ばれる。
「●時に●●先生担当の●●さん、●●さん、●●さん…待合室へ」
突然マイクで呼ばれるので、聞き逃さないよう耳を澄ませてなければならない。
また、呼び出しは変則的な場合もある。
・警備員服を着たおじさんが直接呼びに来る
・時間帯ではなく「All patients of Dr. ●●」と、「●●先生に診てもらう患者全員入れ」と一斉呼び出し
▼10:30
警備員のおじさんから呼び出し「10:00アポの人」
引き続き30分遅れ。
この警備員さん、大勢のマルタ人の中に明らかによそ者にしか見えない私に気を利かせてくれ「君はどの先生に診てもらうんだ?」と聞きにきてくれた。
「Dr. ジョルドマイナ」「オーケーまだだ。待っておけ」と言われる。
▼11:40
「10:20〜40アポのジョルドマイナ先生の患者全員」呼び出し
ついに来た。
指示されたドアへ入るとさらに診察待ちの人。
受付で病院からの予約票を渡すと、次の指示「Billing Section精算所へ行き、スタンプをもらってこい」と言われる。
同じフロアの別棟にある退院時に支払いをした場所へ。そこでも行列。
最初は、何の精算か分からなかったが、外来診察は「事前に先払いするシステム」ということが判明。
▼12:20
先払い後、戻った診察受付で再び待機
支払い済「Paid」のハンコが押された用紙と領収書を受付で見せると、「名前を呼ぶから待ってろ」。
ホストから「きっとお昼12:00頃になるから食べ物を持って行きなさい」の助言通りだ。
持参したチョコクッキーで空腹を満たす。本を読んで過ごし次に名前を呼ばれたのは、
▼12:40
やっと診察
担当医のジョルドマイナ先生ではない女医さんだった。
まず「プラスターを変えてX-rayを受けろ」と言われる。
プラスターは聞き慣れないが、ギプスのこと。
ちなみに、ギプスを英語読みでは「ジプス」と読む。よって「ギプス」と言っても海外ではどちらにしろ伝わらない。ジプスよりも英語では「Plasterプラスター」と呼ぶのが一般的だった。
ギプスを外し、X線写真を撮って、ギプスを新たに付け替えろ、との指示。
X-rayの撮影室へは「−1フロアのグリーンラインを辿っていけば分かる」と言われる。
緑の足跡に沿っていけば、X-rayの部屋へ辿り着けるよ!の印。黄、青、赤も、それぞれどこかの部屋への目印だ。
これ、単純でわかりやすい。マルタ人に合った直感的なシステムだと思った。
X-ray待合室で待っていると、マルタ人のおばちゃんたちに「その腕はどうしたの?何が起こったの?」と珍しい日本人だからか質問ぜめに遭う。
15分ほど待ちX-ray写真を撮影後、ドクターの所へ戻る。
「X-ray写真が届いていない!」とイライラしだした女医さん。
すぐに転送されるはずが届かないため、先生はX-rayの部屋へ内線をかけて催促、「しばし少し待て」とのこと。
その間、Treatment Room処置室で、新たなギプスに付け替えられた。
▼14:00
担当医、患者を置いて帰宅
本来の担当医ジョルドマイナ先生と、今日の担当女医は「診察終了時間だから」と、私を残したまま帰ってしまった。
しかも「Good luck!」と親指立てて。
え?患者残して何がグッドラックじゃい!
女医は、別の若手医師に「X-ray写真が届いたら診断して帰してあげてと」と指示を残したが、待てどもX-ray写真は届かず。
なんと送信システムがぶっ壊れ、写真で私の骨の状態を確認することができず、帰国可否の判断ができないため、再再診が決定…。
病院到着から診察が終わるまで、約4時間かかった。
この日は「療養の2週間後、問題なければ帰国できる」と言われての再診でした。
月曜診察担当の先生は、その曜日にしか来ないため(他の曜日は、手術や他の往診がある)、最短でも1週間後の同曜日にしか診察できない。
ということで、私の診察は、1週間後の月曜にまた来ないといけなくなり、療養は自動的に1週間延期となった。
(本当は、直近1週間後の月曜はすでに予約が埋まっていたが「1週間単位で診察が遅れると、滞在費が膨れ上がる上、いつまでたっても帰国できない!」と訴えると、受付のお兄ちゃんは、無理やり翌週月曜に予約をぶっこんでくれた。ふぅ〜危ねぇ…何も言わないと、また数週間いることになっていた。
海外では、言葉を飲み込まず、ダメと最初から諦めず、まず主張することが大事!)
■マーテルデイ病院で診察代が先払いの理由
マルタ人やマルタの国民ID保持者は、マーテルデイ病院の料金は無料。
しかし、私のようなIDを持たない外国人の診察代は先払いです。
診察代が先払いなのは、理由があります。
その理由は…
マルタに住む外国人が、診察したがお金を払えない(払わない)
結果、負債が膨れ上がってしまった。
昔は違いましたが、未払い対策として「外国人は先払い」するシステムとなりました。
元々支払い能力がない外国人が、病院を利用したものの払えない→ひどい場合は取り立てできないまま他国へ出国・帰国する人もいたようで…。
精算所では「ここマルタで働いてるの?」と質問された。ビザがあるかないか、外国人であっても国民IDを持っているかを聞くためだったのだと思う。
マーテルデイ病院の外来診察で気をつける点
★外来診察の支払いは「先払い」かつ「現金のみ」
入院費・手術費は、退院時に後払いかつカードOKでした。
再再診も同額だったため、外来診察は一律料金€34.94のようです。
★外来フロアはフリーwifiが使えず不便
不特定多数の外来患者が使うフロアと、お金をきちんと払って入院する人たちとの区別(差別化)か?
救急病棟と入院棟は、さくさく快適フリーwifiでした。
よって、外来で調べ物(薬の種類や伝えるべき内容の英語など)があるなら、事前に滞在先で済ませておこう。もしくは1階の総合受付フロアで使えるフリーwifi利用で。
■マルタのタクシー比較 Bolt VS Bonju
Uberがないマルタでは、エストニアで開発されたタクシー配車アプリ「Bolt(ボルト)」と、マルタ人が開発した独自のタクシー配車アプリ「Bonju Ride(ボンジュ ライド)」がある。
マーテルデイ病院へは、Bonjuを利用。
この日のマルタ人ドライバーから「Boltよりも安いから、マルタでは1番良いよ!」とアピールされた。
確かにBoltより料金は安い。
難点は、Boltよりもドライバーが近くにいる確率が低く、到着に時間がかかる点。
私が実際に使って感じたBoltとBonju、それぞれの強みは、
安いなら→Bonju
早いなら→Bolt
地元に強いのは→Bonju
早いというのは「予約後、ピックアップ地点までの到着時間が早い」という意味。
それは、BonjuよりBoltのほうが、走っている台数が多いからです。
特に、セントジュリアン、スリーマ、ヴァレッタといった観光客が多いエリアでは、アプリを開けばタクシーがうようよ走っており「到着まで1分!」なんて表示がザラ。
とにかく早く見つけたい、手配したいという場合はBolt。
しかーし!辺鄙な場所の場合は、Bonjuのほうがすぐ見つかる場合もある。
それは…Bonjuはマルタ人が作ったサービスのため、タクシー運転手もマルタ人が多く、自宅から出発してくる場合もあるから、辺鄙な所でもいる(呼べる)確率が高い。
しかも、地元のため裏道に詳しい!という利点もある。(渋滞時はほんと地元マルタ人強い)
一方Boltは、マルタ人運転手もいるが、マルタに働きに来ている外国人の運転手が多い。
乗車中の短い時間だけれども、色々な国籍の人と出会い、気軽に会話できる面白さもある。
・時間に余裕があり、お金優先なら→Bonju
・料金の安さより、時間優先なら→Bolt
と使い分ければよいかと!
ちなみに、配車アプリでなくマルタのタクシー会社「eCabs」を使う場合のメリットは、
・事前予約で確実に来て欲しいなら→eCabs
予約時間の5分〜10分前に到着してくれる確実さです。(たまに私の方がマルタ時間の感覚で遅くなり、タクシー運転手に遅い!何分待たせてんだ!と怒られることがある。せっかちなマルタ人…)
■イムシーダのイタリアンPASTA & Co.
▼昼ごはん
プッタネスカ(娼婦風スパゲッティ)€9.50
マーテルデイ病院から、バスでイムシーダへ。
気になっていたお店の1つ、Pasta & Co.へ初訪問。場所は、BusyBeeのジェラート屋さんの真隣です!
プッタネスカは、玉ねぎ、ブラックオリーブ、ケイパーを使ったトマトソースベースのパスタ。
…味は、正直残念だった。私には塩っ辛過ぎた。
ホストも言っていた「マルタのパスタ塩っ気強すぎ」問題だ。
塩味をもっと抑えれば、いい感じのトマトソースだったのに。スタッフの感じもよかっただけに、ちょっと残念。
プッタネスカ自体が、酸味と塩味を特徴とするパスタのため、私のチョイスがまずかったのかも。
個性的なパスタがずらり。たった一品で、このお店の味を決めつけるにはもったいないほど、お店の雰囲気、パスタ以外のメニューも充実していた。
他のお店じゃ1品ぐらいしかないでしょ、というラザニアやベイクドパスタの種類がこんなに沢山。食欲をそそられた。
おまけ程度ではない、しっかりしたデザートもある。
マルタ風ではない、ちゃんとしたカジュアルイタリアンのお店だった。
左手の使いづらさを懸念し、外食はこれまで軽めの前菜やパン類など、手軽なものばかりだったが、この日初めて食事らしい食事を左手で食べた。
左手でぎこちなくフォークをぐるぐる回し、巻きつけてパクっと口に運べば、時間はかかるが左手での食事に成功。
フォークを回す手が、普段使わない左手の筋肉を使ったのかだるくなり、食べている途中フォークを床に落としてしまった。
石の床のため、カラーン!と大きな音が店内に響いた。
他のお客さんのおしゃべりが一瞬シーンと静まる。
「やべぇ…やっちまった…」空気を止めてしまった気まずさを感じてSorryと謝り、フォークを拾うために高い椅子から降りようとすると、スタッフが駆け寄ってきて「気にする必要ないよ、すぐに新しいのを持ってくるから」と、笑顔で対応してくれた。
▼Pasta & Co.(イムシーダ/イタリアン)
ix-Xatt Ta’ Xbiex, Ta’ Xbiex, マルタ
書くのを忘れてしまったが、3日前に7/5の記事で書いた、セントジュリアンのパンケーキのお店Shoreditch Bar and Kitchenでも、スタッフではないが同じ出来事があった。
通路挟んで隣のテーブルに座っていた、恐らくイタリアから夏休みに留学に来たイケイケ★キラキラのティーンエイジャーの女の子2人(推定16〜18歳)。
露出度満点のギャルたちは、マルタの夏を満喫し、パンケーキを嬉しそうに頬張っていた。
私がパンケーキを食べやすくしようと細かく切っていたところ、ツルンとナイフがお皿の上を滑り、手から離れ床に落ちてしまった。
すると、スタッフよりも早く、隣のテーブルのギャルなイタリア女子が拾い上げ「新しいものを持ってくるわ」と(テラス席へいたため)颯爽と店内へ入り、ナイフを持って戻り笑顔で渡してくれた。
…なんてええ子や。
人は見た目が9割と言いますが、見た目だけで人を判断しちゃいかん、と反省した。
席に戻った後は、何事もなかったかのように若者らしくおしゃべり再開。
チャラチャラしたお色気満点のギャルたちだったが「助け合うのが当然でしょ」と言わんばかりの迷うことない素早い行動に、彼女たちにとっては当たり前の行為なんだと思った。
困っている人がいたら、躊躇なく手を差し伸べる。
私は、利き手を使えず、普段どおりの生活ができない「弱者」の立場に初めてなってみて、見返りなく他人に対して行える人の行為、気配りにとても敏感になった。
さりげないことでも、後先考えずぱっと行動できる人たちが、ここマルタではなんて多いんだと。
日本に、東京に戻ったらどんな感じだろう?
きっとマルタよりは厳しい現実が待っているんだろうなと、帰るのがちょっと怖くなった。
■夜は感謝のうどんホームパーティ
▼夜ごはん
サラダうどん
柿の種、おかき
なす、トマト、フレッシュジュベイナ(山羊のチーズ)とミントのカプレーゼ風ピンチョス
マルタパン
ガレッティ
ブラックオリーブ
日本からもってきた、混ぜるだけのうどんダレと麺。
本当はゴゾ島の滞在先のホストに、日本食を振る舞おうと持ってきたもの。
しかし、スーツケースと重いリュックを持って、フェリーを乗り降りし、ゴゾ島の急な坂道とガタガタ道をバスかタクシーで移動するのは、この腕では厳しいと判断し、療養に専念するためゴゾ島泊もキャンセルした。
お世話になった人への恩返しにしようと、お見舞いや励ましで沢山お世話になった在住者の中でも、ホストと、特にお世話になった方々を招き、料理を振る舞うことにした。
私が用意したのは、サラダうどんと柿の種とおかき。
それ以外の料理と、テーブルクロス、食器、カトラリー、紙ナプキン、ちょっとしたスナックはホストが用意してくれた。
そのおかげで、メイン料理がサラダうどんという豪華なものでなくとも、素敵な雰囲気になった。さすが料理教室の先生!
さらに、ゲストの方々がプロセッコを持ってきてくださり、マルタに住んでいるとこれが日常なのかな〜と感じられる立派なホームパーティとなった。
私の右手の補助として、留学生Kちゃんも準備を手伝ってくれることになり、語学学校から帰宅後2人で準備した。
きゅうり、ズッキーニ、トマト、アスパラ、人参、レタス、卵をトッピングした簡単なサラダうどん(うどんが見えない…)。
ズッキーニは「エグみがでるので、ちょっと炒めたほうが美味しい」とホストのアドバイスにより、オリーブオイルで炒めて少し塩コショウ。
アスパラと卵を茹でた以外は切って、和風タレを混ぜて、お好みでオリーブオイル・塩コショウ・わさびをかけて頂いた。
今日付け替えたばかりの新しいギプス(だから真っ白)。リハビリがてら料理し、ゴム手袋をつけて包丁を使い、右手も動かす練習にもなりました。
林花代子さんへ、
今晩は、ブログランキングから来ました。インターネットビジネスを始めたばかりの還暦を過ぎたおっさんです。イタリアはしごとで60回近く行きました。マルタ近辺は行ったことがありません。記事を読ませていただきました、骨折して大変でしたね、私も昔、インドネシアで足に黴菌が入り入院,タイではProjectのPMで行きながら現地の牡蠣をたべてA型肝炎、シンガポールではギックリ腰弐なりましたが、その国々によって医療システムが様々なので、大変な思いをしました。
兎に角、早く治して頑張って留学ブログを発信し続けてください。陰ながら応援しています。
と言っては何ですが、私も、練習用として出張の経験を生かして、試行錯誤しながらイタリアのブログを書いてみました。
http://lovelik-for-men.com/?p=36412
コメントあれば宜しくお願い致します。
Taga-chanさま、コメントを残してくださりありがとうございます!
イタリアに60回も!すごいしうらやましいです〜
今はなかなか気軽に行けないご時世になっちゃいましたが、またイタリアに行く機会がありましたらぜひマルタにも立ち寄りくださいませ。2時間前後でさくっと行けますので。
それにしても、海外での入院&ケガ歴!大先輩がいらっしゃいました(^^)大変でしたね。
私も大変でしたが今思えばよい経験です。
また今後もふらりと見に来て下さいませ。後ほどブログにお邪魔します。